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  • 朝野裕一

筋力についてもう一度しっかりと考えてみよう!:その6

筋力発揮は神経からの信号と書いてきました。

今日はそのことについてもう少し深く突っ込んで記してみます。

筋肉を収縮しましょう!

という命令は実は色々な部署から発せられています。

まず一番思いつくのは・・・?

○大脳皮質(の運動野)と呼ばれる部位です。

運動野には身体の各部位に応じた運動を起こすための神経領域が存在していて、動かそうとする意図・意思と共に、意図した部位の筋肉が収縮します(これを随意収縮と呼びます)。そしてこれらの運動を随意運動と呼びます。運動をしようとする意図が存在しているというのが肝です。

しかしこれ(大脳皮質の運動野に伴う随意収縮・運動)だけが、筋肉を収縮させる神経活動ではありません。

○大脳以外の中枢神経:大脳基底核と呼ばれている部位や小脳などを

介した神経活動による筋収縮。

これらには姿勢を保持したり、重心の位置を調整するために、意識しなくても自然と必要な筋肉が収縮したり、動作を行う前から準備的な筋収縮が起きたり(feed forward)、随意的ではない運動が含まれます。

これらは、

一々意図してから神経を活動させて筋収縮を起こしていては時間的に

間に合わないために、どうしても必要な機構となります。

○脊髄を介した反射機構による神経活動・筋収縮

これにも様々なルートや要因が存在しています。

筋肉内のセンサー(受容器)から発する信号が脊髄を介して、筋肉の収縮を促したり、逆に弛緩(緩める;筋収縮させない)を命じる場合があります。

また、

大脳からの調節がうまく作動しなくなると(脳梗塞や脳出血、脊髄損傷など)、様々な感覚刺激などにより脊髄の反射機構を介した意思とは別に(意思に反して)勝手に神経信号が発生し筋収縮が起こる場合があります(不随意運動)。

末梢神経や関節、その他の組織からの刺激を通じて神経の活動が突然

発生する場合があります。これを異所性発火と言います。

その信号が時に筋肉を収縮させる信号になる場合があります。

○外部からの電気刺激を行うことによっても筋肉は収縮します。

刺激の部位などは、筋肉の種類により収縮しやすい部位が存在して

います。これをmotor pointと言います。

後半の三つ、

大脳皮質からの神経信号以外の筋収縮は全て随意収縮とは言えません。

今回は、

とてもわかりづらい話になりましたが、筋収縮と一言で言っても色々な

ルート・方法があるんだなぁくらいで良いと思います。

今日も読んでいただき、ありがとうございました。また明日。

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